Webマーケティングは何から始めればいい?基本のSEO/SNS/WEB広告
  • 投稿の最終変更日:2021年10月31日

WebマーケティングやDX(デジタルトランスフォーメーション)など、ここ数年で一気に企業のIT化が求められるようになりました。
しかし今まで特に何も取り組んでこなかった企業、ITやデジタル分野に特化した部署がない企業の場合、「WebマーケティングやDX、何から取り組めばいいんだろう?」と悩んでしまうかもしれません。
この記事では、初めてWebマーケティングやDXに取り組む企業担当者の方に向けて、まず何から始めるべきなのかをやさしく紹介します。

1.そもそも「Webマーケティング」とは

Webマーケティングの守備範囲は広い!

Webマーケティングを一言で表現するなら「Web上でユーザーを集客し、自社の商品・サービス利用を促すよう接客し、ファンになってもらうための一連の取り組み」です。
インターネット上で自社の商品やサービスを知ってもらうだけでなく、問い合わせや購入といったアクションへ繋げ、さらには商品やサービスのリピーター(ファン)になっていただくところまで網羅できるのがWebマーケティングの凄さです。

Webマーケティングの目的は大きく3つ

①集客
自社に関係のあるキーワードで検索したユーザーをサイトに誘導したり、インターネット広告やSNSを通じて自社のサービスを知ってもらいます。

②接客
ユーザーが自社の商品・サービスについての紹介ページを訪れた際にどう魅力を伝えるか、問い合わせや購入までどうスムーズに誘導するか、など、次のアクションに繋げるための施策を用意し、「顧客」になることを促します。

リピート(再来訪)
一度サイトに訪れたユーザーに広告を配信したり、メールマガジンでサイトへのアクセスを促すことで、リピーターになってもらいます。

【補足】従来の「マーケティング」との違いは?

そもそものマーケティングの意味は「商品やサービスの開発する」「作った商品・サービスの宣伝や集客」「商品やサービスを通じた顧客への価値提供」といった一連の流れを指す概念です。これらをインターネットを活用して行なうのが「Webマーケティング」と考えるとシンプルでわかりやすいですね。

2.Webマーケティングの進め方

(1)目的を決める

Webマーケティングに力を入れたい企業がまず取り組むべきは「目的(ゴール)を決めること」です。
「流行っているからうちの会社でYouTubeをやろう」
「最近知り合いがネット広告に力を始めたので、うちの店でも…」
Webマーケティングに興味を持つきっかけはさまざまですが、この流れだけで始めようとすると、”YouTubeチャンネルやネット広告を開始すること”だけがゴールになっています。

Webマーケティングはあくまで手段の一つ。
自社の弱点やこれから強化していきたい部分を補うために活用していく必要があります。
「20代〜30代の求職者に自社を知ってもらいたい」
→合同説明会だけでなく、SNSでも情報を発信しよう
「電話営業だけでは新規顧客の獲得に限界がある」
→ネット広告を配信してWebサイトから問い合わせがくる仕組みを作ろう

といった具合に「何のためにその施策をやるのか」目的を整理する必要があります。

(2)KPI(カギを握る指標)を決める

Webマーケティングの世界はデータがものを言います。
SNSのフォロワー数、動画の視聴回数、広告のクリック数など、あらゆる要素が数値で見える上、性別・年齢・地域など、ユーザーの属性ごとの反応も確認できます。
そのため、目的(ゴール)達成のための指標「KPI」(=Key Performance Indicatorsの略・重要業績評価指標)を決めておく必要があります。
半年以内にチャンネル登録者数500人」
「ツイートのエンゲージメント率(いいねやコメントなどの反応率)平均6%以上」
「Web広告経由のアクセス数月間1,000件以上」

など、ゴールに向かうための指標を設定しましょう。

(3)ターゲット(ペルソナ)を作る

続いて必要になるのが、ターゲット(ペルソナ)の設定です。
宣伝したい商品・サービスが、どんな人に向けて作られたものかによって、情報を届けるターゲットが変わる=Webマーケティングの方法も変わります。
例えば【一人暮らしの20代−30代女性向け・インテリア雑貨の通販サイトへの流入】をWeb広告を使って増やしたい場合。

  • 20代-30代女性がよく見るサイトやSNSは?
  • インテリア雑貨の宣伝が馴染む媒体は?
  • 「一人暮らし」に特化するターゲット属性は?

など、さまざまな条件が浮かび上がります。

これをさらに細かくしたものが「ペルソナ」です。
架空の人物を設定し、氏名・性別・年齢・居住地・職業・趣味・収入・家族構成などを具体的に設定することで、ユーザー目線のWeb施策を建てやすくなります。

(4)施策の決定・実施

ペルソナまで準備ができたら、具体的にどんな施策がいいか考え、実施へと移ります。
さきほどの【一人暮らしの20代−30代女性向け・インテリア雑貨の通販サイトへの流入】であれば、以下の施策が一例として考えられます。

  • Instagram広告で20代-30代の未婚女性をターゲットに広告を配信
  • 広告の画像はInstagramになじむキレイなものを用意
  • ストーリー広告も用意し、自然な形でユーザーをサイトへ誘導

広告を配信する媒体上の設定(この場合はFacebook/Instagram広告マネージャー)や、広告に使う画像、動画を制作し、実際に配信を開始します。

(5)効果測定・分析

広告配信開始後は、リアルタイムでユーザーの反応を確かめることが出来ます。
配信期間が1ヶ月以上であれば、前半2週間でクリック率などを参考に、「効果の低い画像を取り下げて、新たに別の画像を用意する」といった対応もできます。

(6)改善策の実施

配信期間終了後は、(2)で設定したKPIに対してどこまで達成できたか、どの広告が反応がよかったか、設定したターゲットは適切だったか、などを広告管理画面から見直し、次の施策へと繋げていきます。

3.Webマーケティングの手法

Webマーケティングの手法は非常に種類が多く、「目的(ゴール)は定まっているけれど、具体的にどんな手法を用いるべきかわからない」と戸惑う担当者の方も多いです。
これまでWeb上での宣伝や集客をおこなってこなかった企業は、まず何から始めるべきなのか、具体的に3つ紹介します。

(1)ホームページのSEO対策

総務省の2020年(令和2年)の調査結果によると、自社のホームページを開設している企業の割合は全体で90.1%。
ほとんどの企業がホームページを持っていることがわかります。
しかしホームページはあるけれど最新情報の更新は止まっていたり、10年以上前にホームページを開設して、その後一切リニューアルはせず、という企業も見受けられます。

企業がホームページを持つことが当たり前になった今、「ホームページが存在するだけ」の状態から脱することがWebマーケティングの第一歩。
SEO対策(Googleなどの検索エンジンで上位に表示されるための対策)を実施することで、自社の商品やサービスに興味を持っているユーザーを呼び込み、問い合わせや購入へつなげることが可能です。
SEO対策の効果的な方法については今後別記事で詳しく紹介します。

(2)SNS運用

総務省が2020年に発表した「平成30年通信利用動向調査」によると、SNSを活用している企業の割合は36.7%。年々増加傾向にあります。
不動産業や金融業などの業種では、前年より10%以上増加しました。
SNSアカウントをしっかり運用すれば、ユーザーに自社の存在を知ってもらったり、親近感を持ってもらえるのはもちろん、ユーザーがいちファンとして宣伝をしてくれることも。
極端な表現ですが、「SNSをやっていない企業は、存在しないのと同じ」と言っても過言ではありません。
自社の特性に合わせたSNSを利用していくことは、Webマーケティングの初期段階で取り組むのにオススメです。

(3)Web広告配信

Webサイトにしっかりとページが用意されていて、SNS運用にしっかり取り組んでいる企業において「なかなかWeb経由でお客さんが増えない」という悩み。
この特効薬となりうるのがWeb広告配信です。
Google検索結果に出る「検索広告(リスティング広告)」や、さまざまなWebサイトやスマホアプリに広告を表示させる「ディスプレイ広告」、YouTube上で配信できる「動画広告」など、配信方法はさまざま。
自社の商品やサービス、届けたいターゲットに合わせて、費用対効果の高い手法を選ぶ必要があります。

広告の種類や配信媒体についての記事もぜひお読みください。
【初心者向け】インターネット広告の種類や広告配信できる媒体についてわかりやすくまとめました

4.Webマーケティングに取り組む際の注意点

(1)「すぐに効果が出る」とは限らない

Webマーケティングは、一度手を加えればすぐに集客や売上に繋がるものではありません。
最終的なゴールが「自社の売上UP」だとしても、そこに至るまでに綿密な戦略を立て、費用対効果の高い方法を選択する必要があります。
たとえWeb広告からの流入によってホームページのアクセス数が従来の5倍になったとしても、「見てくれる人が増えた=売上が増える」と考えるのは誤りです。
「商品を知っている人→商品を購入してくれる人→商品や自社のファン」へとユーザーを育成していく気持ちでのぞみましょう。

(2)分析・改善を怠らない

SNSを立ち上げて終わり、広告を配信して終わり、では効果を得られないのがWebマーケティングの難しさです。
商品やサービスを知っている人を増やし、購入や問い合せにつなげるためには、施策の効果を分析し、改善を繰り返していかなければなりません。
当月の施策でどこがよかったのか、どうすればもっと成果につながるか振り返りをした上で、次月の施策をブラッシュアップしていきましょう。

(3)従来のオフライン施策も視野に入れる

Webマーケティングに力を入れる傍ら、チラシやDM、展示会などのオフラインの施策もおざなりにはできません。
たとえば「地元の高齢者向けに商品を宣伝したい」という場合。
無理にWebを活用するよりも、各家庭にチラシをポスティングするほうが効果が高いのは明らかです。
従来の方法とWebマーケティングとをかけ合わせつつ、成果につなげていきましょう。

おわりに

以上、これから自社でWebに力を入れていきたいけれど、何から始めればいいのかわからない担当者の方向けに、Webマーケティングの基本や、最初に取り組むのにオススメの手法、注意点を紹介しました。

株式会社モモンガでは、メーカー、インフラ、鉄道、観光、ハウスメーカー、IT、農業など、幅広い業種のインターネット広告やSNS運用の支援をしています。
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